相模の屋根・丹沢山塊
(丹沢山塊-2)

山岳や地名には、
東丹沢では仏果山、経ヶ岳、華厳山、法輪堂(おろんど)、
表尾根では行者ヶ岳、尊仏山(尊仏塔ノ岳)、
他に薬師岳(蛭ヶ岳)、菩提、などと仏教にからんだ
信仰的な意味合いの名前が数多くある。



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丹沢山塊」(2) 「丹沢の歴史」



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大山上社に鎮座する相模の古社・「大山阿夫利神社」





「丹沢の歴史」・・、


さて次に「丹沢」を丹歴史的な意味合いから観て見よう・・、

丹沢山塊は古来より信仰の山として知られ、山伏など修験者の修業の場として古くから入山はあったようである。

山岳や地名にも、東丹沢では仏果山、経ヶ岳、華厳山、法輪堂(おろんど)、表尾根では行者ヶ岳、尊仏山(尊仏塔ノ岳)、他に薬師岳(蛭ヶ岳)、菩提、などと仏教にからんだ信仰的な意味合いの名前が数多くある。


塔ヶ岳は、以前は山頂に尊仏岩という数丈(5丈8尺という)の立岩があって、これを「お塔」と里人が称したので塔が岳という山名が付いたと言われる。

又の別名に尊仏山というのも、この尊仏岩から来ているのであるが、大正11年の大震災のとき「お塔」は沢へ転げ落ちたままになって今は山頂にない。


このヤビツ峠から塔ヶ岳に至るまでの尾根続きにニノ塔、三ノ塔、行者岳、新大日岳、木ノ又大日岳という峰があり、仏語で名付けられた山がある。
山名ばかりでなく、川や谷、峠、部落の名にも仏語があり、山名や地名の起源には何れも宗教的な伝説も残されているという。



大山中腹に建つ、石尊大権現・大山寺本堂(次頁詳細)

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丹沢主峰の蛭ヶ岳、東丹沢主峰の大山を中心とする一帯は、昔、山岳修験者の修法の霊場であったともいう。

東方の鳶尾山北方・八菅神社(愛川町八菅山)には、入峰者の名称・位・入峰回数などを記録した古文書が残っていて、伝説では奈良期の大宝3年(703年)に役の小角が八菅山に入山したともある。 

修行者は、この地を起点に平山・塩川滝(中津川沿いの山地)などを経て大山まで加持祈祷を唱えながら修法を行っていたといい、煤ヶ谷(清川村)は、これら修験者達の中継所だったともいわれる。 

修行行脚は江戸末期まで続くが、明治維新の神仏分離令によって廃止されたという。 


又、東丹沢の主脈である仏果山系には特に仏にちなんだ名称が多い。

室町時代の始め、正住寺を開山した天鑑存円上人(仏果禅師)が座禅修行をした山と伝えられ、仏果山という名前の由来となっている。

小生、若年の頃、経ヶ岳よりほぼ廃道と思しき主脈を南下した時、山道沿いに各様の石仏、石像が草に紛れて風雨に晒されて置かれ在ったのを記憶している。


実はこの地は戦国期、三増合戦(永禄12年:1569年、現在の愛川町三増が主戦場になった武田軍と北条軍とで行われた山岳戦)において武田軍に敗れた北条の落武者が経ヶ岳の山頂にたどりつき、これ以上逃げられないと覚悟を決め、持っていた経文を石の下に埋めて全員自刃して果てたといわれている。

このためこの山を「経ヶ岳」と命名したとも言われ、これら歴史の風害を感じる石仏、石像群は仏果禅師の修行によるものか、或いは戦において自害して果てた武者の弔いの像なのかは定かでないが、この山中に歴史の一端が覗かれるのである。


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